探偵と聞くと、多くの方が浮気調査を思い浮かべるかもしれません。
確かに浮気調査は探偵業務の中でも依頼件数の多い分野ですが、実際には探偵が対応できる調査の種類は非常に多岐にわたります。
個人の方の身の回りの問題から、企業が抱える課題まで、様々な悩みに対応することが可能です。
あなたの悩みに最適な調査メニューを見つけよう
重要なのは、あなたが抱えている具体的な悩みや問題に対して、どの調査項目が最も適しているかを正しく理解することです。
調査項目を間違えると、期待した結果が得られないばかりか、無駄な費用がかかってしまう可能性もあります。
ここでは、探偵事務所が対応している主要な調査項目について、それぞれの特徴や適用場面、料金の目安などを詳しく解説いたします。あなたの状況と照らし合わせながら、最適な調査項目を見つけてください。
浮気・不倫調査
パートナーの浮気や不倫を疑っている場合に行われる調査です。
単に浮気の事実を確認するだけでなく、法的手続きで使用できる証拠の収集も重要な目的となります。
調査では、対象者と第三者との密会現場の撮影、宿泊施設への出入りの記録、相手方の身元特定などを行います。撮影された写真や動画は、離婚調停や慰謝料請求の際の重要な証拠となります。
浮気調査の料金は、調査期間や調査員の人数によって大きく変わりますが、一般的には20万円から80万円程度が相場となっています。
短期間で決定的な証拠が得られる場合もあれば、長期間の調査が必要になる場合もあります。
婚前調査
結婚を検討している相手について、より詳しく知りたい場合に行われる調査です。
お見合いやマッチングアプリで知り合った相手の場合、相手から聞いた情報が正しいかどうかを確認したいという需要があります。
調査内容としては、経歴や学歴の確認、職業や収入の実態調査、借金や債務の有無、家族構成や家庭環境の調査、過去の結婚歴や交際歴の確認などが挙げられます。
婚前調査は比較的短期間で完了することが多く、料金は15万円から40万円程度が一般的です。ただし、調査項目が多岐にわたる場合や、遠方での調査が必要な場合は、料金が高くなることがあります。
素行調査
素行調査は、対象者の日常的な行動パターンを詳しく調べる調査です。
「最近、家族の様子がおかしい」「従業員の勤務態度に疑問がある」「交際相手の普段の生活を知りたい」といった場合に活用されます。
この調査では、対象者がどのような場所に出入りしているか、誰と会っているか、どのような時間の使い方をしているかなどを詳細に記録します。
特定の不正行為を調べるというよりも、全体的な生活状況を把握することが目的となります。
素行調査の期間は通常1週間から1ヶ月程度で、料金は15万円から40万円程度が相場です。ただし、調査対象者の行動範囲や調査期間によって料金は大きく変動します。
身辺調査
特定の人物の身の回りの人間関係や生活背景を詳しく調べる調査です。
ビジネス上の重要な取引相手、子どもの交際相手、新しく雇用を検討している人材などについて、より詳細な情報を得たい場合に活用されます。
調査では、対象者の交友関係、家族関係、職歴、居住歴、金銭状況、評判などを幅広く調べます。公的記録の調査に加えて、関係者への聞き込みも重要な調査手法となります。
身辺調査の料金は、調査の範囲や深度によって大きく変わりますが、20万円から60万円程度が相場です。
企業が行う採用前調査の場合は、比較的簡易な内容で10万円程度から対応している事務所もあります。
行方調査
家族が突然いなくなってしまった、お金を貸した相手と連絡が取れなくなった、昔の恩人を探したいといった場合に行われる調査です。
対象者の手がかりが少ない場合でも、専門的な調査技術によって居場所を特定することが可能です。
調査では、対象者の過去の居住歴や職歴を辿り、現在の居場所を特定します。家族や友人への聞き込み、住民票や戸籍の調査、勤務先や通学先の調査なども行います。
行方調査の料金は、手がかりの多さや調査の困難さによって大きく変動します。
手がかりが豊富な場合は20万円程度で完了することもありますが、困難な案件では100万円以上かかることもあります。
ストーカー対策調査
ストーカー被害に遭っている場合の証拠収集と身辺警護を行う調査です。
警察への相談と並行して、法的手続きに必要な証拠を収集することが主な目的となります。
調査では、ストーカー行為の実態を写真や動画で記録し、加害者の身元を特定します。また、被害者の身辺警護や、安全な生活を送るためのアドバイスも重要な業務となります。
ストーカー対策調査は緊急性が高いケースが多いため、24時間体制での対応を行っている事務所もあります。料金は1日あたり3万円から10万円程度が相場ですが、警護の内容や期間によって大きく変動します。
企業調査
企業が抱える様々な問題を解決するための調査です。
取引先の信用調査、従業員の不正行為調査、競合他社の動向調査、知的財産の侵害調査などが主な内容となります。
特に中小企業では、新しい取引先との契約前に相手企業の実態を調べたいという需要が高くなっています。
登記情報だけではわからない経営実態や財務状況、代表者の人物像などを詳しく調べることで、取引リスクを大幅に軽減することができます。
企業調査の料金は、調査の規模や内容によって大きく異なります。簡易な信用調査であれば10万円程度から可能ですが、複雑な企業調査では数百万円になることもあります。
調査項目選択のための実践的ガイド
適切な調査項目を選択するためには、まず自分の目的を明確にすることが重要です。
「何を知りたいのか」「その情報をどのように活用したいのか」「法的手続きを視野に入れているのか」といった点を整理してください。
例えば、パートナーの行動が気になる場合でも、単純に安心したいだけなのか、離婚を前提とした証拠収集なのかによって、適切な調査内容は大きく変わります。
前者であれば簡易な素行調査で十分かもしれませんが、後者であれば法的証拠能力を重視した浮気調査が必要になります。
予算と期間の設定も重要な要素です。調査にかけられる予算の上限と、結果が欲しい期限を明確にすることで、現実的な調査計画を立てることができます。
予算が限られている場合は、調査期間を短縮したり、調査範囲を絞り込んだりする必要があります。
また、証拠の精度に対する要求レベルも考慮する必要があります。
裁判で使用することを前提とした高品質な証拠が必要なのか、自分の納得のための情報収集が目的なのかによって、調査手法や料金が変わってきます。
複数の調査項目を組み合わせる場合
一つの問題を解決するために、複数の調査項目を組み合わせることも珍しくありません。
例えば、浮気調査と身辺調査を組み合わせることで、浮気相手についてもより詳しく調べることができます。
また、企業調査では、信用調査と素行調査を組み合わせて、企業の財務状況と代表者の人物像の両方を調べるケースも多くあります。
複数の調査を同時に行う場合、個別に依頼するよりも費用を抑えられることがあります。また、調査効率も向上するため、より短期間で総合的な結果を得ることができます。
調査項目の組み合わせについては、探偵事務所との相談の中で最適なプランを検討することをお勧めします。経験豊富な事務所であれば、あなたの目的に最も適した調査内容を提案してくれるはずです。